なぜ高校野球が人気なのか?

野球雑談

世間では夏になると高校野球が大盛り上がりしますが、この人気は今に始まったことではない。

近年は特に高校野球の人気の傾向が高まったように感じる。

2018年には甲子園の観客動員数が100万人を突破!

そして今年も甲子園で球児たちが白熱な戦いを繰り広げてくれました。

コロナで学校関係者以外の観戦は禁止されていたけどみなさんもテレビを通して球児たちの
熱い想いがひしひしと伝わってきたのではないでしょうか。

暑い中でもきちんと自分たちの成果を出し切れるのはほんとにすごいことだと思います。

もうすでに来年の選抜や夏の大会が待ちきれませんね。

ですが、他にも大学野球や社会人野球があるのになぜ高校野球なのか

この記事ではその高校野球の人気が高い理由を筆者の独断と偏見で書いていきます。

メディアが取り上げている。

個人的には世間の情報を大きく左右するマスメディアの影響が大きいと考えます。

毎年開催されている甲子園も春は毎日新聞社、夏は朝日新聞社が主催となっています。

テレビを見てても甲子園の試合や速報、ニュースなどが目に入りますよね。

なので自然と高校野球に対する見識が深まっているのかもしれない。

もちろん本当に高校野球が好きで応援している人も多いと思います。

それでも、ふとテレビや新聞の記事を見て影響されるケースも少なくない。

その証拠に高校野球ファンはプロ野球ファンなどに比べて野球自体詳しくない
人もいるのだ。

他にも理由はあると思うけど少なくとも他のスポーツに比べて圧倒的な報道量の
影響は計り知れない。

一発勝負のトーナメント方式

高校野球では負けたら終わりの1発勝負の方式が採用されています。

こうなるだけでも高校野球というのは非常に盛り上がりを生む。

1球1球真剣になり、白球を追いかける高校球児の姿というのが高校野球ファンの
心を掴んでいくものだと思う。

プロ野球だとペナントレース制で144試合勝って最終的に1位になればいいので
トーナメントのように重圧のかかる試合を見られない。

「連敗したから次で取り返そう。」

「今日は点差つけられたから明日に向けて調整しよう。」

このように次があると思うとあまり高校生ほど熱意を感じない。

プロ野球選手は野球で飯を食う以上、チームというより自分との戦いなので
1日で全てを消耗するわけにはいかないのだ。

ですが、高校野球は特に3年生ともなるとこの試合が自分たちの最後になるかもしれない。

今までやってきたことを全て発揮しようと死に物狂いで戦う

この緊張感こそが高校野球の象徴だと考える。

甲子園で頂点に駆け上るには大体11~14連勝をしなけらばならず、それを長くても
2か月で決着をつけることになる。

この過密スケジュールの中でベンチに入れるのは20人。

監督はこの少ない人数で投手などをやりくりすることになり、
勝ち進めば勝ち進むほど疲労がたまってくる。

負けられない戦いの中で采配を成功させなければならない。

けど、その緊張感の中からとんでもない力を発揮することがある。

例を出すと2019年の星稜対智辯和歌山の試合では剛腕の奥川恭伸が14イニングも投げた。

試合展開は4回裏に星稜が1点、6回表に智辯和歌山が1点、それ以降13回まで両チーム
無得点で投手戦となり、

最終的には14回裏で星稜の福本選手がサヨナラスリーランを放ち、星稜が勝利した

1点も取られてはいけないから星稜の林監督はエース奥川を信じて最後まで投げさせた。

奥川は11回に足をつるアクシデントがあったにもかかわらず、延長に入っても
ずっと150キロのストレートを連発。

ペナントレースだと投手のスタミナを考えて休ませるだろうが、高校野球は選手を温存
させようにも負けたら意味がない。

奥川はそれを分かっていて自分が疲れようとチームが勝つために全力を尽くす

この必死さが高校野球ファンを惹きつける要因だと思う。

奇跡が起こる。

高校野球では打高投低の傾向がある。

つまり、少ない点数を守り抜くのではなく、点の取り合いで試合が繰り広げられることが多いということ。

打ち合いになるとその分、あり得ないような奇跡も起こる。

プロ野球だと日本中で1流の選手だけ集められているので、あまり乱れたプレーやエラーが少なく、
投手戦となることが多い。

先ほども述べたようにペナント制で点差がつくと少し諦める傾向になってしまうため
大逆転といった奇跡が起こりにくいのだ。

高校野球だとトーナメント制というのもあり選手たちのプレッシャーは計り知れないものであろう。

特に僅差の試合になるほど、いつもならできていたプレーができなくなり、あり得ないミスが
起こることも珍しくない。

それだけではなく、甲子園ともなると多くの観客や声援がある中で自分たちの野球をしなければならない。

野球が上手いと言っても、精神的にはまだまだ未熟な高校生

ちょっとしたことでプレーが乱れたり、その逆に勢いに乗るととても力強い。

もちろん安定した試合がいいと思うけど、こういう試合の浮き沈みが激しい高校生ならではの
野球が高校野球ファンを虜にするのだろう。

今までに逆転劇が起きた試合も数えだしたらキリがない。

↓今回は僕が個人的にすごいと思った2014年の星稜対小松大谷の試合を載せておきます。

波乱が巻き起こる。

奇跡の部分と少し似てしまうかもしれないけど、高校野球で注目されるのは強豪校の存在

大会が始まる前にはどこの高校が勝つのかを楽しみに予想する人も多いと思います。

甲子園ももちろんですが、こういうのは地方予選がメインですね。

テレビでも勝ち上がる高校を予想する番組があったりと、もはや大会の醍醐味と言えるイベントです。

ですが、予想通りにいかないのが高校野球。

甲子園に当たり前のように出ている名門校が地区予選であっさり負けてしまうことも。

こういう波乱の展開も高校野球ならではだと思います。

記憶がそう遠くない2019年の春の選抜では愛知の東邦高校が優勝を果たした。

夏の大会も大いに期待されていた東邦はなんと2回戦敗退を喫した。

しかも8回コールド負けというおまけ付きで。

選抜に出たチームが夏に負けてしまう話はよくある。

それぐらい甲子園に行くのはどんな強豪校でも簡単なことではないということ。

でもその分、予想するのが難しく波乱が巻き起こるから高校野球ファンは応援のし甲斐があると思います。

僕の住んでる静岡県では学校数が多いうえに実力がとびぬけたチームがあまりなく、

夏に勝ち進んだチームが秋に夏の初戦敗退校に負けることがざらにあるので
予想するのが非常に面白い地域です。

地元のチームを応援できる。

夏の甲子園には必ず47都道府県の代表校が出場します。(東京と北海道は2校)

プロ野球は見ないけど、高校野球を見るという人の中にはこれが理由の人も多いと思います。

人間何かしらの共通点を持つと、不思議と好感度を抱くことがありますよね。

それと同じで自分と同じ県に在住している高校が甲子園で活躍していると自然と
応援し、地元は熱狂的な渦に包まれていく。

2018年の大会では秋田代表の金足農業が準優勝を果たし、秋田勢初の優勝まであと一歩という
ところまで届きかけました。

当時はテレビでも毎日のように秋田の盛り上がる姿がニュースで報道されていましたね。

このように自分の地元校がどこまで進むのかが見どころである。

特に公立高校が勝ち上がると金足農業のような良い意味での大騒動が巻き起こる。

実際に甲子園に出ている高校はほとんどが私学の強豪ばかり。

その強いチームの選手は大半が県外出身ということも珍しくない。

例えば大阪は大阪桐蔭や履正社が優位になっていてこの2校のどちらかに入らないと甲子園出場の
道のりが険しく、甲子園に行くために地方の高校に越境入学をする選手が多い。

高校野球ファンの中にはこういう県外出身者だらけの高校を批判する人が少なくない。

2016年に甲子園に出場した熊本の代表、秀岳館高校はベンチ入りメンバーに熊本出身の選手が
1人もおらず、レギュラー陣の7人は大阪のボーイズ出身で「大阪第2代表」と比喩された。

でも僕の個人的意見としては越境入学は全然悪いことだとは思わない。

わずか15歳の青年が親元を離れ、知らない地域の学校で寮生活を送る覚悟は本当に素晴らしい。

正直、越境入学を禁止にすると甲子園で優勝するのが毎年、大阪や神奈川になってしまう。

その方が地域活性化という意味では非常にマイナスだと考えるし、高校野球の大きな面白さ
失うことになる。

僕の地元の静岡を例に挙げると2020年の独自大会で甲子園に未出場の浜松開誠館高校が
なんといきなり決勝まで勝ち上がってきた。

その快進撃には開誠館のエース長屋竣大の好投にあった。

MAX146キロのストレートと繊細なコントロール、キレのいい変化球。

間違いなく静岡を代表する好投手なのだが、調べたら彼は京都出身だった。

それ以外にも開誠館の選手はほとんど県外から来ている。

僕も今まで野球留学に少し偏見があったけど長屋の投球を見て、こんな有望な選手がわざわざ
静岡に来てくれて、静岡の高校野球を盛り上げてくれたのが嬉しかった。

彼らは県外から来たとはいえ、高校3年間はその地域に属しているので、地元愛を持って
応援してもいいと思う。

また、その私学の分厚い壁に公立校がどう立ち向かうのか、こういう見方も面白い。

プロ野球は12球団しかなく、地元にプロの球団がないことがほとんどだが、高校野球はどの地域も
熱狂的なため、今のような私学公立含め非常に盛り上がる要素が地域性だと思う。

選手の成長を追いかけることができる。

高校野球には毎年スターと言われる選手が出てくる。

高校野球ファンにはお目当ての選手が1人や2人はいるのではないでしょうか。

プロ野球は最高に上手い選手の集まりで野球界のトップに君臨するけど、年を取ったら
後は引退を待つのみとなる。

それに反して高校野球はそこで終わりじゃない。

高校で野球を終わりにする人もいるだろうけど、プロから注目されてる選手やチームのキーマンと
なる選手にはまだ続きがある。

大学野球や社会人野球、はたまた高卒でプロに行ってしまうなど様々だ。

今までは高校野球のみを楽しめる理由を紹介してきたが、大学やその先の野球から見ると
高校野球というのはこれからの野球界を引っ張るダイヤの原石探しという視点だ。

それだけでなく逆にプロ野球のみが好きな人はプロの選手の出身校を調べたり、
高校野球が主な人は次の舞台でどう活躍するのか予想するなど。

高校3年間の中でも1年生で出てた選手が3年生になってどう化けるのか、楽しむ要素がいっぱいだ。

高校野球を一時的な視点ではなく、長い年月をかけて楽しめるところが人気な要因ではないだろうか。

もうひとつは毎年選手の入れ替わりがプロ野球と比べて激しく、僕も毎年夏になると
今回はどんな選手が出てくるのだろうと念入りに調べてしまう。

まとめ

今回は高校野球がなぜ人気なのかをテーマにしましたが僕自身もあまり「これだ!」って言える自信は
ありませんが、読者の皆さんには「なるほど!」って思ってもらえたら嬉しいです。

少子化に伴い、野球人口が減り、廃部になってしまう野球部も増えていて少しがっかりするけど
これからの野球界を引っ張て行く選手が1人でも多く誕生することを祈ります。

高校野球は毎年メディアにも注目されていて青春といわれるだけあって僕も中学で辞めずに
高校でもやっておけば良かったのかなーと思うときもあります。

けど、裏では本当にキツい練習が行われていて球児たちはさぞ大変でしょう。

高校入学当初はその野球部に飛び込む勇気がありませんでしたね(笑)。

今回は本記事をご覧いただきありがとうございました。

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