今年の選抜高校野球は残念ながら愛知県からの出場は無し。
けど、愛知県のレベルは毎年高く、学校数も多いので全国1の激戦区となっている。
今回は愛知県でこれからの春や夏の県大会で注目すべきチームを紹介していきます。
享栄
ここ数年で1番成長している印象があるのが享栄。
2000年を最後に甲子園への出場が中々叶いませんが、徐々にその雰囲気を感じさせるチームです。
2018年からは中京大中京で20年間指揮を執っていた大藤監督が就任。
やはり監督の力は大きいのか、昨春の県大会では2位通過で東海大会出場。
その東海大会では見事に準優勝。
次の夏にも甲子園には惜しくも届かなかったが、春に続いて準優勝。
新チームになった秋はついに愛知県大会を制した。
でも夏と違い春の甲子園に出るには、東海大会で結果を残さなければならない。
その東海大会では大垣日大に惜敗し、甲子園への道は閉ざされた。
いつもあと一歩までは来れるけど、その壁を打ち破ることはできるのか。
そんな享栄の戦力は楽しみな逸材が勢揃い。
特に投手陣が豊富で注目はエース左腕の藤本逸希。
最速139キロの球威あるストレートを投げ込む。
そして今、世間から脚光を浴びているのがスーパー2年生左腕・東松快征。
最速はなんと147キロ。
練習試合では京都国際相手に6回6安打1失点で、自責点は0。
今年も私学4強としてどのような戦いを見せるか興味深い。
私学4強=享栄、愛工大名電、中京大中京、東邦
至学館
私学4強を1番脅かす存在となりそうなのが至学館。
部員も毎年100人近く在籍するなど県内からも選手が集まる。
県内でも「逆転の至学館」として有名である。
2016年の秋には県内の私学4強を全てサヨナラ勝ちで下して東海大会準優勝。
例年、粘り強さが目立つチームだ。
突出した選手はいないけど、予想外の戦術で相手を惑わせる。
昨秋の東海大会を拝見しても、バッテリーを困惑させる仕掛けがたくさんあった。
バントの構えで制球を乱させたり、2アウトからセーフティを仕掛けたりなど、相手チームは油断ならない。
至学館を指揮するのは麻王監督。
麻王監督と言えば、しつこいぐらいのマシンガン継投が代名詞。
1人ひとりの投手の攻略の隙を与えない。
その投手陣は1年生の山本航と伊藤幹太が引っ張ってきた。
エースナンバーを背負う山本はサイド気味のスリークォーターで制球力が良く、伊藤は130キロ中盤の直球で押すタイプ。
昨秋の東海大会準決勝の聖隷クリストファー戦では、痛恨のサヨナラ負けを喫したが、夏には愛知の台風の目となりそうだ。
愛工大名電
イチローや中日の堂上直倫など多くのプロ野球選手を輩出した誰もが知る強豪校。
私学4強の1つとして数えられる。
昨夏の愛知県大会では私学4強全て含めた強豪校を倒し、気持ちの良い戦いぶりで甲子園に出場した。
そのチームは広島東洋カープに入団した左腕の田村を含め、140キロ後半の投手を3人そろえるという戦力の充実ぶりを見せた。
しかし、昨夏の甲子園では本来の力を出し切れず、初戦で初出場の東北学院に敗れた。
愛工大名電に限らず、愛知県勢は夏の甲子園であまり勝ちきれない印象も。
それでも新チームになっても投手陣は140キロを超える投手を残す。
カギとなるのはエースナンバーを付けた奈良県出身の有馬伽久。
最速144キロのサウスポーで今夏も期待が高まる。
他にも同じく最速144キロ右腕の山田空暉ら5人の投手が控える。
新1年生にも福井の鯖江ボーイズ出身の古谷龍斗が入学予定。
左投げで現時点の最速は既に143キロまで伸ばしている。
これからが楽しみなチームだ。
中京大中京
愛知県で甲子園出場回数が圧倒的に多い中京大中京。
選抜はなんと全国2位の32回の出場。
選手権も全国6位の出場で勝率も高い。
つい昨春の2021年選抜では日本ハムに5位で入団した剛腕・畔柳享丞を擁して全国ベスト4に残った。
2019、2020秋にも2年連続で東海地区の頂点に立つ。
さらには2019年の神宮大会で見事に優勝。
過去の戦績は申し分なく、東海地区史上最強と言っていい。
私立校ながら地元選手で構成されていて、専用グラウンドもない中、質の高い練習で全国トップクラスを維持するあたりはさすが。
昨秋は惜しくも愛知県大会3回戦で惜しくも享栄に敗れています。
今年はプロ注目選手が居るわけでは無いけど、中学時代で愛知県選抜や日本代表に選ばれた選手、ドラゴンズジュニアだった選手など実績のある選手が揃う。
中心選手はエースの山田悠貴、打線では赤山泰斗がチームを引っ張る。
東邦
こちらも選抜出場回数が30回と、中京大中京に続いて多い。
「春の東邦」ともいわれるくらいだ。
記憶に新しい(?)2019年の選抜大会では、中日にドラフト1位で入団した石川昂弥を擁して日本一に輝く。
平成元年にも選抜優勝してたので「平成は東邦に始まって東邦に終わった」ということも言われた。
実績は申し分ない。
そんな東邦の注目選手はエースの三浦心空。
最速はなんと146キロ。
今年の愛知県では速球で押す投手が少なめなので貴重な存在だ。
昨秋の県大会では14回15奪三振の快投を披露。
投手だけではなく、捕手の落合智哉も好リードと評価が高い。
残念ながら選抜には届かなかったけど、今度は「夏の東邦」と言われるようなチームを期待しています。
星城
至学館に続いて私学4強を脅かす存在となりそうだ。
昨秋の名古屋地区大会では、東邦と愛工大名電などの強豪を次々に撃破して地区優勝。
そのままの勢いで愛知県大会でもベスト4に残った。
今夏に向けて風格を表した星城ナイン。
昨秋に限らず、2019年に選抜優勝した東邦を夏の県2回戦でコールド勝ちしたのも星城。
実績から見ても侮れない。
学校の施設もバックスクリーン118メートルの専用球場を所有。
甲子園出場を目標に強豪と練習試合を積極的に行っている。
意外にも甲子園出場実績が無く、新興勢力の模様。
見ている感じ、打撃が強い印象を持つ。
そんな星城の注目の選手は投手と外野手を兼任する田島義信。
昨秋の県大会打率は412でリードオフマンとして活躍。
投げても柔らかいフォームから質のいいストレートを武器に、24回を投げて防御率1.09と安定している。
今年の夏は星城の快進撃に注目です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
愛知県は毎年凄い激戦区で、夏は1校しか出れないのが勿体なさすぎる。
今年も私学4強を中心に回っていくのか、それともセカンド私学と言われる対抗馬がひっくり返すのか見ものです。
今回は本記事をご覧いただきありがとうございました。
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